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白紙

2017年 02月11日 19:40 (土)

上手く絵が描けない。

厳かな線が引けない。

心を削るような動きの鈍さ。

だから軽く済ませる。

いい加減に済ませる。

数十枚の白紙が重なったメモ帳。

惜しみ無く消耗する。

相変わらず、いい加減なばかり。

対象を絞り込み、細部に拘る。

これなら描ける。

目を背けていた細かさ。

完成に拘り、蔑ろにしていた細かさ。

ほんの数ミリの線だって油断しない。

全体という幅広さ。

奪われる猶予。

あたりをつけよう。

それが修正の土台。

曖昧な外枠。

何度も何度も確かめる。

得られた細部は汎用性。

状況に応じて使い分けられる道具。

下手な画力。

白紙を捌け口に放り出す。

何枚も消費されていく白紙。

染み込ませ、絡め取る。

今しかない耐え忍ぶ時。

だから濃密な時間を過ごそう。

少しでも多くの失敗を寄り集める。

短い時間に集めて、切り離せばいい。

詰め込むほど、敵の採算を挫ける。

失敗の身代わりとしての白紙の重なり。

いい加減に描いては切り離し、繰り返す。

メモ帳のように連なった白紙の重なり。

何度も、何枚も、描き進める。

紙を無駄に消耗する後ろめたさ?

埒が明かない不安?

それでも先に進む。

崩れていく何か。

犠牲?

確かに感じた何か。

拾える感覚の欠片。

こうやって言葉で引き寄せるしかない。

少しずつ、日を跨ぎなからでも。

メモ帳の消費。

当初はそんな使い方はしてなかった。

いきなり上手い絵が描きたかった。

少しでも上手く描きたかった。

描きたい絵すら定かでないのに。

いつから?どうして?

あっ、ほら上手く描けた。

これを使い回そう。

たまにこういうのがある。

それも消費されたうちの一枚。

でも分からない、まだ拾えない。

既に確かに過ぎ去った感覚なのに。

もしかして、この数十枚の失敗。

自分の中に蓄えられられたもの?

だから表に現れるのか。

でなければ失敗はどこからやって来る?

白紙が無ければ内に留まるだけか。

まるで自分自身を印刷する用紙だ。

無数の失敗を写し出している。

不完全なままではいけない。

不良品を製造し続けるだけだぞ。

白紙は拙い自分を写し出す鏡。

だから確かめられる。

どこが悪いのかを。

何を直すべきなのかを。

でも、まだ何か足りない。

猶予?猶予の乏しさ?違う。

良くも悪くも流れ去る。

写し出し、削ぎ取られ、無くなっていく。

空中に霧散して、無くなっていく。

白紙に残された線じゃない。

嘗ての自分のようなものが。

失われていく。

何回も、何千回でも。

失敗の数だけ、取るに足らない自分がいる。

膨大な数の、未熟な自分がいる。

ならば自分って何?

個性って何?

個を捨てれば個性が際立つの?

相も変わらず皮肉な辻褄。

個が紙面に溶け込み、無へと帰す。

究極の基本の力。

穏やかで軽やかな無心。

無呼吸のような呼吸。

感覚を拾って、言葉に興す。

まだ拾いきれていない。

常に答えが欲しい。

あの時に拾った感覚は試し刷りに近い。

身代わりの意味合いが強かったはず。

少し線を書く度にめくられる紙面。

書いては流れ、書いては流れていく。

そうじゃない、やり直し。

まるでそう言われているみたいに。

書いたものは直ぐ過ぎ去っていく。

自ら描き進めるものだと思っていた。

少しずつ、岩を削るように。

なのに新しい白紙の面が現れる。

導かれるように絶え間無く。

完成の紙面がすげ替えられる。

身代わりになってくれている。

そう。

一枚一枚が渾身の一枚になるはずだった。

なのに、この使われ方はどうだ。

インクを拭き取る布巾みたいだ。

汚い自分を絡め取ってくれている。

最初は目の前の一枚しか見えなかった。

書き流していくうちにメモ帳を連想した。

こんなにも猶予の数がある。

自分の身代わりになってくれるものが。

書くことで猶予を広げられた。

めくることで強張りは解かれた。

猶予を今に限らせるという落ち度。

阻まれた時の経過。

これかもしれない。

これに違いない。

拾いきれなかった感覚の欠片。

緊張の必然。

今が今しかないのは、猶予も同じ。

限らせるから、欲しがるんだ。

手に入らないから、欲しがるんだ。

欲求の壁を克服しろ。

制御するんだ。

勝つのが当然の感覚。

手に入れているから、渇望しない。

凍った時を振動の炎で溶かせ。

一歩でも多く前に進むんだ。

立ち止まったら身動きが取れない。

猶予の氷を溶かすか否かは自分の意思。

自分にしか選べない所以だ。

チャンスは自分で自分に与えるんだ。

周りなんかに寄り掛かれない。

だからせめて、後悔の無い道を選ぼう。

人生の猶予は限られている。
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